キリスト待降節第1週主日礼拝・メッセージ要約】         2003年11月30日                      
主は我らの正義

エレミア23章1-6節

メッセージ 高橋淑郎牧師

 

 今日から8日間わたしたちの教会では、「世界バプテスト祈祷週間」に入ります。世界がキリストにあって真の平和を得ることができるようにと祈るときです。この国は今、危うい形でイラク行きを模索しています。それは本当の国際貢献になるのでしょうか。本当に国益に結びつく政策と信じて良いのでしょうか。本当にアメリカ合衆国との友情を深める道と言い切れるのでしょうか。どうしてもそうは思えません。

 わたしたちキリストの教会にはどうすることが本当に国際貢献の道を開くことになるのか、国益につながるのか、世界中の国々と友情を築き、深める道となるのか分かっています。出て行って、平和の福音、イエス・キリストの救いを宣べ伝えることです。そのために献身者が起こされることが待たれます。若者たちに呼びかけます。どうかあなたも現代のエレミヤとして、またテモテとして、イエス・キリストを信じる神の民、キリスト者として、神さまの召命に答えて立ち上がってください。使徒パウロは小アジア西端のトロアスで「マケドニアに渡ってきて、わたしたちを助けてください」と叫ぶ幻を見ました(使徒言行録16:9)。その声を聞いたパウロはイエス・キリストの福音を伝えることを神の御心と確信して出て行きました。今朝、あなたの耳にもトロアスで叫ぶ声が聞こえませんか。どこかの国の誰かが、イエス・キリストの福音を聞きたいと願っています。自分の足元の幸せを願うだけでなく、主なる神の御心にかなう本当の幸せが何であるかを祈り求め、それを一人でも多くの人に伝えてあげてください。けれども、世界は遠い外国とは限りません。あなたのすぐ目の前にあります。先ずはあなたのお友達に福音を延べ伝えることから世界伝道が始まり、成り立つのです。

 また、今日からクリスマス アドベントに入ります。年末は気をつけないと忙しさに浮き足立ち、クリスマスの喜びをどこかに置き忘れてしまいかねません。エレミヤは一足早く、「わたしはダビデのために若枝を起こす。??彼の名は『主は我らの正義』と呼ばれる」と言うクリスマス メッセージを聴きました。それから約500年の後、主キリストは世の中が騒然としているとき、静かに夜露が下るように、この世に降誕してくださいました。今、あなたも静かにエレミヤに与えられたメッセージを心に留めて静かにクリスマスを待ち望み、迎え、そして過ごして頂きたいものです。

 

 
福音メッセージ一覧へ戻る


キリスト待降節第1週主日礼拝・メッセージ】           2003年11月30日                      

主は我らの正義

エレミア23章1-6節

メッセージ 高橋淑郎牧師

 

 エレミヤが預言者として召命を受けたのは紀元前626年ごろでした。まだ青年時代のことであったと思われます。パウロに導かれたテモテといい、「青春の日々にこそ、お前の創造主に心を留めよ」(コヘレトの言葉12:1)というみ言葉の通りに彼らは幼い頃から神に出会う機会が与えられ、青年のときに預言者、伝道者として立てられたのです。

 エレミヤが預言者として活躍していた時代、国際情勢は非常に不安定でした。当時ユダは大国バビロンの思うままで、エホヤキムは一応国王としての地位を与えられていましたが、実情は傀儡(かいらい)でしかなかったのです。3年もするとユダ国内には独立派が次第に大勢を占め、独立のために戦おうと国民を鼓舞しました。多くの預言者もそれを支持しました。しかしエレミヤひとり、バビロンの支配に服するようにと人々に語るのでした。当然エレミヤは偽預言者、国賊と猛反発を受けました。しかしエレミヤには確信がありました。国民に無駄な血を流させることは決して国益にかなうことにはならない。悔い改めるべきは真の神を知らぬバビロンではなく、わたしたちユダヤ人であるということを。

 当時のユダヤ人には一つの誤った信念がありました。それは「わたしたちには神の都エルサレムがあり、そこには天地を創造されたヤハウェを礼拝する神殿があるのだから」というものでした。神殿があり、聖書さえあれば決して異教徒に負けることはないと言うのです。このような考え方は本当に正しいと言えません。いかに真の神を信じていると言っても、また聖書を振りかざしても、聖書に書かれている内容を正しく受け止めることをしないで、真の神の御心を無視し、ただ声高に正義を語ってもその手段を誤るとき、自分だけでなく、多くの人を不幸の泥沼に引きずり込んでしまいます。これこそエレミヤが取り次いでいる神のメッセージです。わたしたちはこのエレミヤの勇気ある姿勢に学ばなければなりません。

 今日キリストの教会、そしてそこに身を置く牧師・伝道者のなすべきことは何でしょうか。世の大半、ことに国の指導者が、「これが正義だ」と言っても、もしそれが神の御心に反することであれば、はっきり「ノー!」と言わなければなりません。しかし、いたずらに為政者を非難し、悪魔呼ばわりするのでなく、真の神を知らない彼らの為にとりなしの祈りを忘れてはなりません(彼らは悪魔に誘惑されている者ですが、悪魔ではないのですから)。一層祈りを熱くして福音の種まきに勤しまなければなりません。それを思い、心新たに会堂建築竣工を祈り待ち望んでいます。

 同時に教会のメンバーであるキリストの僕である皆さん一人ひとりがなすべきことは何でしょうか。社会にあって、ただ与えられた世の仕事をこなすばかりでなく、置かれた職域、職場を神から賜った福音宣教の場とすることです。お隣の韓国の例に倣うと、キリスト教の歴史は日本よりもはるかに浅いのですが、今では全国民の25%近くがクリスチャンだといわれています。それはどうしてでしょうか。もちろん牧師も講壇と密室にあって熱心に福音を語り、祈りを捧げています。しかしそれ以上に各信徒が牧師の手の届かないところ、入って行けないところ、すなわちそれぞれの職場にあって、上司・同僚・部下との交わりを通し、あらゆる機会を生かして福音を語る者として用いられているということです。

 皆さんもご承知の通り、今日から8日間わたしたち日本バプテスト連盟と日本バプテスト同盟、そして沖縄バプテスト連盟では、「世界バプテスト祈祷週間」に入ります。この国は今、危うい形でイラク行きを模索しています。しかし、それは本当の国際貢献にならないと思います。本当に国益に結びつく政策と信じられません。アメリカ合衆国との友情を深める道とはどうしても思えと思います。

 しかし、わたしたちキリストの教会には何が本当に国際貢献の道を開くことになるのか、何が本当に国益につながるのか、またどうすることが全ての国と真の友情を深めることになるのかが分かっています。世界の国々に出て行って、平和の福音、イエス・キリストの救いを宣べ伝えることです(マルコ16:15〜16、マタイ28:19〜20)。そのために世界に出て行く献身者が起こされることが待たれます。若人よ、どうかあなたも現代のエレミヤとして、またテモテとして神さまの召命に応えて立ち上がってください。使徒パウロは小アジア西端のトロアスで「マケドニアに渡ってきて、わたしたちを助けてください」と叫ぶ幻を見ました(使徒言行録16:9)。その声を聞いたパウロはイエス・キリストに福音を伝えることを主なる神の御心と確信して出て行きました。今朝、あなたの耳にもトロアスで叫ぶ声が聞こえませんか。自分の足元の幸せを願うだけでなく、主の御心にかなう本当の幸せが何であるかを祈り求めてください。しかし、世界伝道は何も外国に出て行かなければできないということではありません。世界はあなたのすぐ目の前にあります。先ほども申し上げました。あなたのお友達に福音を延べ伝えることから世界伝道が成り立つのです。それを思い、心新たに会堂建築竣工を祈り待ち望みましょう。

 今日からクリスマス アドベントに入りますが、今年は忙しいクリスマスになりそうです。会堂が竣工するのを待って12月10日(水)に引っ越します。以後、24日(水)のクリスマス キャンドルライト サービスとキャロリングに至るまで、スケジュールが目白押しです。気をつけないと忙しさの為に教会全体が浮き足立ち、クリスマスの喜びをどこかに置き忘れかねません。エレミヤは一足早く、「わたしはダビデのために若枝を起こす。??彼の名は『主は我らの正義』と呼ばれる」(同じ新共同訳聖書でも最近のものは、『 』部分の「正義」を「救い」と改訳していますが、基本的に同じです)と言うクリスマス メッセージを聴きました。約500年の後、主キリストは世の中が騒然としているとき、静かに夜露が下るように、この世に降誕してくださいました。主こそ真にわたしたちの正義なのです。この方を宣べ伝えずして世界は本当に正しい道を知ることはないのです。クリスマスこそ、この方を宣べ伝えるよい機会です。忙しさに惑わされてキリストを置き忘れることのないクリスマスを迎え、そして過ごしたいものです。  祈りましょう。

天の父なる神さま、あなたの御名を崇めます。

 いよいよ、今日からあなたの独り子イエス・キリストの御降誕を待ち望む季節となりましたが、この教会には会堂建築という嬉しいことが重なりました。あなたから一足早く賜ったクリスマス プレゼントとして感謝します。

 この嬉しいプレゼントをどのように用いるべきかをあなたは今朝、わたしたちにお示しになります。 この会堂がただイエス・キリストのみを伝える器とされることでした。 更にこの会堂で礼拝をささげげる者が、マケドニアの叫びを聞いて世界伝道のビジョンを受け、ここから「主は我らの正義」という主の御名を証する者、宣教の野に遣わされる者が起こされることでした。それでこそ主の御心にかなった教会へと成長することとわきまえることでした。わたしたちはこれから、頂いた御心に従い、思いを新たにして会堂の維持、教会の形成にいそしみたいと願います。どうかこの教会のメンバーの一人ひとりを清めて、あなたの御旨のままにお用いください。

私たちの主イエス・キリストの御名によってお願いします。アーメン。

 


福音メッセージ一覧

集会案内

質問・メール

キリスト教イロハ

聖書を読む