【主日礼拝メッセージの要約】                                 2008年224

二つの道」 

 
使徒言行録28章23-29節

 

高橋淑郎牧師

 パウロがこの日、集まってきた人々に、どんなメッセージを取り次いだのか、具体的には分かりません。しかし、それによって聴衆の反応は二分しました。「ある者はパウロの言うことを受け入れたが、他の者は信じようとはしなかった」のです。
いつの時代も、神の御言である聖書と聖書を通して告げられるメッセージを聴いて信じる人々の心は一つです。このような人々は、告げられたメッセージを神からの生命の御言、救いに至る唯一の道として素直に聴き入れます。しかし信じない人々の心は複雑です。ある人はそれを他人事として聞き流すかもしれません。またある人は、自分が聴きたいメッセージの内容と遠いからという理由で心を閉ざします。またある人は、今の時代にふさわしくないかび臭いものとして受け付けようとしないでしょう。


 主イエスは今日、皆さんに呼びかけておられます。「狭い門から入りなさい。滅びに通じる門は広く、その道も広々として、そこから入る者が多い。しかし、命に通じる門はなんと狭く。その道も細いことか。それを見出す者は少ない。」(マタイによる福音書7:13―14)と。
滅びに至る門が広いのは、人間の傲慢と富の誘惑と名誉欲とによって築かれているからです。そして多くの人がこの門を易々と潜り抜けています。「彼らの行き着くところは滅びです。彼らは腹を神とし、恥ずべきものを誇りとし、この世のことしか考えていません。」(フィリピの信徒への手紙3:19)
しかし神は私たちを愛する愛で、世の終りまで教会を通して十字架を示し、天国への道を開いてくださっているのです。


 愛する皆さん、今あなたの前に二つの門と、それに続く道があります。一つは、罪の生活を楽しむ広い門とそこから続く滅びに至る道です。もう一つはイエス・キリストの福音という救いの門とそれに続く命の道です。どうか、神があなたのために備えてくださっているこの門をくぐり、永遠の命に至る道を選び取って下さい。

 

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【主日礼拝メッセージ】                                   2008年224

二つの道」 

 
使徒言行録28章23-29節

高橋淑郎牧師

 2005年4月17日から使徒言行録を読み始めて約3年、今日がその最後になります。しかし、ここで終わりと言われてもすっきりしません。何となく中途半端な気がしませんか。まだ続きがあっても良いのではと思うのですが、この先は何も書かれていません。わたしたち読者としては、これから先、このローマの地でパウロの身に何が起こるのか、ローマに教会の仲間たちとどういう交わりをするのか、パウロはこの教会で何を語り、何を教えるのか、わたしたちの期待は膨らむ一方です。 しかし、ここで終りなのです。拍子抜けの感がするのはわたしだけでしょうか。実は、わたしと同じような疑問を抱く人が、他にもいるもので、この書がここで終わっていることについて、いろいろに推理を働かせる人がいます。


 神の御言である聖書と聖書を通して告げられるメッセージを聴いて信じる人々の心は一つですが、信じない人の心はさまざまでしょう。信じる人々は、告げられたメッセージを自分に与えられた救いのメッセージとして単純に、素朴に聴くことができますが、信じない人々の心は複雑です。ある人はそれを他人事として聞き流すかもしれません。またある人は、自分が聴きたいメッセージではないからと心を閉ざします。またこういう人もいるかもしれません。今日のメッセージはかび臭く、今の時代にふさわしくない、と拒絶反応を示す人です。


 パウロがこの日、集まってきた人々に、どんなメッセージを取り次いだのか、具体的には分かりません。しかし、彼が語ったテキストは聖書ですから、聖書に従って神からのメッセージを聴き取ろうとするなら、パウロの伝えたことはひとつです。


 神は天と地とその中に住む全てのものを創造し、最後にアダムとエバと呼ばれる人間を創造されました。しかし、人類の始祖アダムとエバは誘惑に負けて、神の御言に背き、取り返しのつかない罪に堕ちてしまいました。憐れみ深い神は彼らの罪を悲しみながらも、彼らとその子孫が神に立ち帰る道を残して下さいました。神はアダムとエバの裸を被うために、皮の衣を備えてくださいました。これは人類の罪と恥を被うために十字架の上で贖いの死を遂げてくださる神の小羊、イエス・キリストを予表するものでした。そして今から2千年前、人間の姿でこの世にお生まれ下さったイエス・キリストはアダムとエバの子孫である全ての罪びとのために、十字架に死んだ後三日目に墓から甦り、聖霊として今も生きて信じる者の心に住み、永遠の命を宿らせて下さっているのです。


 主イエスは今日、皆さんに呼びかけておられます。「狭い門から入りなさい。滅びに通じる門は広く、その道も広々として、そこから入る者が多い。しかし、命に通じる門はなんと狭く。その道も細いことか。それを見出す者は少ない。」(マタイによる福音書7:13―14)と。天国への門は、本当は誰にでも開かれた広い門なのですが、人間の傲慢と富と名誉欲という罪によってこの門がどんどん狭くなっています。そのために私たちの心の目はこの天国に通じる門を見出すことが難しくなっているのです。しかし、神は、それでも私たちを愛する愛で、教会を通して十字架を示し、天国への道を開いてくださっているのです。
だから、愛する皆さん、今あなたの前にも二つの門があり、その向こうに道があります。一つはイエス・キリストの福音を聴いて信じることによって救いにいたる門とそこから続く天国への道です。もう一つの道もあります。イエス・キリストの福音に聴き従わず、罪の生活を楽しむ広い門とその先に続く滅びに至る道です。どうか、神があなたのために備えてくださっている救いの門をくぐり、永遠の命に至る道を選び取ってください。あなたもどうぞ、今すぐに十字架に死んで甦られたイエス・キリストの御もとに来て、あなたの罪を認めて告白してください。悔改めてください。そうすれば、あなたの前に天国への門が再び広く開かれることでしょう。 祈りましょう。

天の父なる神さま。御名を崇め讃美します。
 今日もあなたのメッセージを感謝します。使徒パウロがユダヤ人たちに、旧約聖書からイエス・キリストの福音を宣べ伝えました。結果は主イエスを信じる人々と、信じない人々の二つに分かれました。今日、私たちはあなたのメッセージを頂きました。「この人を見よ」とイエス・キリストを指差す聖書に従って、ここに呼び集められている全ての人の心にあなたを救い主と信じる思いで満たしてくださいますよう、
救主イエス・キリストの御名によってお願い致します。アーメン。


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