【クリスマス礼拝 】                                  2011年12月25日 

 『おめでとうクリスマス』

マタイによる福音書2章1-12節

山岸 明牧師

 生まれたばかりのイエス様を拝みに占星術の学者たちがはるばる東の方から星に導かれてエルサレムにやって来ました。この旅は何ヶ月もかかる大掛かりな旅です。いつ強盗に出会うかも知れない、安全の保証など何もない。そんな危険を冒してまでもユダヤの王としてお生まれになった救い主にお会いしたい。会って拝みたい。救い主を礼拝したいと考えた。ここにとても大切な事が示されています。それは信仰とは人生をかける価値があるという事です。

 占星術の学者たちが「ユダヤ人の王としてお生まれになった方はどこにおられますか」(2)と尋ねると、ヘテロ王は不安を抱きました。ヘロデ王にとって本物の王が来られたという事はとても脅威です。自分の立場が冒されるかも知れない。ですから非常に恐れたのです。これは、私たちにも関係する事です。イエス・キリストの話を聞いて理解も出来る。しかし、この方を自分の中に受け入れるかというと、私たちもヘロデ王のように、今まで自分が王であり、自分を中心に生きてきたので、その権力の座から退くのを恐れるのです。私たちは今まで常に自分が主役で生きてきました。しかし、これから主役の座を自分からイエス様に譲るとなると、自分が自分で無くなってします、そんな恐怖を覚え不安になるかも知れません。でも、それは逆です。イエス様に主役の座を渡すことは、私たちが本当の自由を得る事になるのです。

 占星術の学者たちは幼子のいる場所を見つけ出しました。「家に入ってみると幼子が母マリアと共におられた。彼らはひれ伏して幼子を拝み、宝の箱を開けて、黄金、乳香、没薬を贈り物として捧げました。」(11) 宝とは何も金銀宝石だけではありません。私たちがつかんで決して放さないもの、それが宝物なのです。心の奥底にしまって放さない「怒り」「恨み」「憎しみ」、また「悲しみや不安や弱さ」も宝物として心の中に収めています。私たちに求められている事は、今、心の箱を開けて全ての思いをイエス様の前に差し出す事です。占星術の学者たちはイエス様と出会ったあと「別の道を通って自分たちの国へ帰った。」(12)とあります。イエス様と出会って別の道を歩む、それは、過去に戻る道ではなく、イエス様と共に新しい道を歩むのです。


 
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