【主日礼拝 】                            2013年1月13日 

 『出来ることをしよう』 

マタイによる福音書7章24―29節

山岸 明牧師

 二人の人が家を建てました。そこに嵐がやって来て家を襲いました。一人が建てた家は倒れずに無事でしたが、もう一人の家は倒れてしまった。何が違っていたのでしょう。賢い人は岩を土台としていましたが、愚かな人は砂を土台としていたのです。つまり家の土台が違っていたのです。どんなに大きく、美しい建物でも土台に問題があれば、やがて建物全体が傾いて倒れます。

 二人の建てた家は、私たちの人生を表しています。岩の上に家を建てようが、砂の上に家を建てようが、見てくれは同じであります。場合によっては、砂の上に建てた家の方が、おしゃれで素敵なたたずまいかも知れません。しかし、雨や風はどの家にも同じように吹き付けます。私たちの人生も、病気になったり、事故にあったり、思いがけない苦難が襲ったり、そして最後は死に飲み込まれていきます。私たちの人生、立つか、傾くか、倒れるか、それは土台によって決まるのです。

 皆さんは何を人生の土台としていますか?自分の力でしょうか。財産でしょうか。それらのものが本当に人生の「岩」となるでしょうか。聖書はこの世のものは、すべて一時的なものであると教えます。いつか消えてなくなるものなのです。世のものを人生の土台にすることは、まさに「砂」の上に自分の家を建てるようなものではないでしょうか。私たちは、人生における嵐や洪水に襲われても、立ち続ける事が出来るように「岩」の上に、自分の人生という家を建てなければならないのです。

 その「岩」とは何でしょうか。それは私たちの罪のために十字架で死んで下さり、復活してくださったイエス・キリストです。私たちは世に勝利された主イエスを土台として共に人生を築き上げていくのです。確かな人生を築き上げて行く中で大切なことは御言葉の実行です。「わたしのこれらの言葉を聞いて行う者は皆、岩の上に自分の家を建てた賢い人に似ている」(マタイ7:24)。実行とは出来る事をすることであり、出来ない事をすることではありません。出来ないことを探すのではなく、出来ることを探して生きるのです。


 
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