【主日(ペンテコステ/聖霊降臨)礼拝メッセージ 】                                                                                             2017年06月04日 

 「 聖霊の力(1)』

使徒言行録1章12-15節

山岸 明牧師

  主イエスは十字架の後、三日目に復活された。復活された主イエスは40日に渡って弟子たちに現れ、神の国について話された。そして天に上げられる前、弟子 たちに命じた。「エルサレムを離れず、前にわたしから聞いた、父の約束されたものを待ちなさい」(1:4)。約束されたものとは聖霊の事です。弟子たちは 主イエスの約束を信じて部屋で心を合わせて熱心に祈っていた。そして10日後の五旬祭の日が来たとき聖霊が降った。そこにいた120ほどの人々は聖霊に満 たされた。ここに世界最初の教会が建ち、彼らが教会の礎となった。

 福音書の最初を見ますと主イエスの行くところ、いつも多くの人々が従っていた。主イエスによって奇跡が行われ、病気が癒され、悪霊が追い出され、素晴ら しい教えに感動した。5つのパンと2匹の魚で5千人以上の人々の腹を満たした事もある。聖書には多くの人たちが主イエスを信じて従ったと記されている。し かし、聖霊が降る一番大事なときに120名ほどとは、他の従っていた人々に何があったのか?

 それは、十字架を境に主イエスに従っていた多くの人たちは振るいにかけられた。振るわれる事によって何が分かるか、それは本物か偽物。十字架以前の彼ら の信仰は、主イエスは自分の期待や願望に答えてくれる素晴らしいお方、信じて従っても損はない。だが、十字架を境に主イエスの御心に従うことを求められ た。「わたしについて来たい者は、自分を捨て、自分の十字架を背負って、わたしに従いなさい」(マタイ16:24)。振るいかけられることによって自分の 信仰が分かるのです。

 だが、この120人の中に振るいにかけられ吹き飛ばされた弟子たちがいるのは何故か?弟子たちは振るいにかけられ自分の弱さを知った。ここに聖霊の力を 受ける秘訣があります。聖霊の力は、私たちが出来ます。大丈夫です。と言うところに来るのではありません。むしろ出来ないと言う弱さの中に力を注がれるの です。私の強さや、正しさを通して神の栄光が現れるのではなく、私の弱さ、愚かさ、痛み、傷、罪を通して聖霊が働かれ、神の栄光が現れるのです。私たちは 神の前にへりくだり、弱い自分を認め聖霊の力を求めましょう。