主日礼拝メッセージ                                                                                2019年08月11日 

イエスの12弟子(5)熱心党シモン
マタイによる福音書10章2−4節
山岸 明牧師
        
      
 当 時のユダヤはローマ帝国に支配されていた。ユダヤ民族の悲願はローマ帝国を倒すこと。その中でも熱心党は過激派集団となり暴動やテロを起こし、暴力に訴え てでもローマ帝国からの解放(独立)を成し遂げようとした。主イエスの12弟子の一人に熱心党シモンがいた。聖書には主イエスとシモンの出会いは記されて いないが、主イエスをメシア(救い主)と信じて従った。ただ、彼の信じる救い主は力によってローマ帝国を滅ぼしてくれるメシアであった。

 イエスがエルサレムに入城してきたとき、多くの群衆がホサナ・ホサナといって出迎えた。シモンはいよいよローマ帝国を滅ぼす時が来たと思った。しかし、 主イエスは捕らえられ、裁判にかけられ、十字架につけられた。ここでシモンの夢は打ち砕かれ、大きな挫折を味わった。ここが大切である。私たちが本当の救 いに出会うためには、一度この経験をしなければならない。それは自分の夢や理想、願望が打ち砕かれるという経験です。自分の思い通りにならなかった時こ そ、本当の救いが分かってくる。

 私たちには願い事がある、真剣に祈っても願った通りにならない事もある。その時に、お祈りしたのに、クリスチャンになったのに、教会にいっているのに、 どうして主イエスは聞いてくださらないのかと思う。だが、私の思いが打ち砕かれて行く中で、本当に救いの意味が分かってくる。シモンは自分の夢が砕かれた とき主イエスのもとを去りませんでした。彼はイエスの弟子であり続けた。なぜ、本当の救いを見て経験したからです。

 それは、救いは獲得するものだはなくて、恵みとして与えられるものなのだということを知ったから、主イエスは仰せられた「今あなたには分かるまいが、後 で、分かるようになる」(ヨハネ13:6)。人生の中で分からない事がたくさんありますが、分からなければ分からないままで主イエスのもとにい続けてくだ さい、必ず後で分かるときがくる。そのとき本当の救いの意味が分かります。

         

 
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